遮熱と断熱は似たような意味だと思っている方が多いでしょう。確かに熱を制御するという意味では同じですが、熱をどの方向に持っていくかが異なります。

わかりやすく簡潔に説明すると、下記のような形です。

例えば外からの太陽熱を防ぐ場合、遮熱材と断熱材のどちらを使っても良いですが、吸収しにくいという視点で考えると遮熱材のほうがより効果的です。

また、遮熱材は輻射による熱移動を反射する作用がありますので、室内に使う時に下記のようなメリットがあります。

遮熱材は熱（-273℃以上）を持っている物から放射される輻射熱を反射します。したがって、太陽が当たらない工場や事務所であっても、外気と室内の温度差が大きければその効果を発揮することができます。

しかし、断熱材とは違って熱を蓄えることができないため、真冬に室内の熱源がなくなると、ほどなく外気と同じ温度になります。そのため、寒さが厳しいところには断熱材との併用を行います。

エアコンの温度を27℃に設定して快適になる家もあれば、24℃まで下げないと涼しく感じない家もあります。

遮熱によって熱をうまく遮断することができれば、室内へ熱が侵入しないので、その分、省エネ、コストカットに役立ちます。

日当たりが良すぎて、暑くて困っているという方は遮熱材を利用して部屋の温度調整を図ってみてはいかがでしょうか。設定温度が変わるだけでも毎月の冷暖房費削減が可能ですので、ランニングコストを考えるとかなり経済的です。